わびさび茶飯事

COLUMN
2025.04.09

私の心を掴んで離さない⚪︎⚪︎

今からすごく当たり前のことを言います。

「赤ちゃんってかわいい」

……そんなの知ってるって?

それでも私は言いたい。
赤ちゃんってなんでこんなにかわいいの。

きっかけ

今までも赤ちゃんに触れる機会が全くなかったわけではないんです。

でも身近な友達が出産したのは数える程度。
去年、仲のいい友達が二人、母親になりました。

どちらも女の子でほぼ同時期に生まれたので、以来私はほぼ毎月のようにどちらかの赤ちゃんに会いに行っています。

赤ちゃんがかわいいのはそりゃ知っていたんですけど、今までの比じゃないぐらいほんとにかわいい。
ちっちゃくって、いい匂いがして、いろんなところがまん丸で、横から見るとほっぺたがクレヨンしんちゃんみたいなシルエットで、、
どこを切り取っても、かわいいの一言に尽きます。

今はまだ言葉を話せないので、「あー」とか「うー」とかしか言えないんですけど、それもまたいいんですよね。

でも会うたびに大きくなっていたり、首が座ったり、自分で座れるようになったり、ハイハイできるようになったりと成長の速さに驚くばかり。

我々はもう大きくなってしまって、成長というよりは老いを感じることの方が多いのに、
赤ちゃんってこれからいろんな「はじめて」に出会って、たくさんのことを学んで、身体も心も成長していくんですよね。
そう思うと、かわいいだけじゃなくて可能性の塊だし、きっとたくさんの苦難も待っているんだけど、失敗も成功もたくさん経験して立派に育ってほしいなと思うわけですよね。

だからこそまだ多くを知らない無垢な赤ちゃんはかわいくて、多くの大人に守られるべき存在なんだとも思います。

そんな赤ちゃんの成長をこれからも身近で見守っていきたいし、あわよくばマッキーおじちゃんというポジションを確立したいです。
そして、いろんな気づきを得てその時々の自分を見つめ直したいな、なんて考えたりもしています。

▲すっかり懐いてくれた赤ちゃん。至福の時間。

自分たちの関係を見つめ直す

ついこの間まで時間が自由に使えて、気軽にランチをしたり、一緒に遊んでいた友達。
出産を経ると、不思議なことにお母さんになるんですよね。

当たり前なんだけど、なんというかゲイである私にとっては当たり前じゃないというか。
年齢は変わっていないはずなのに、一気に友達だけが大人になったような気がするんです。

友達であることには変わりないんだけど、産んだその日からずっとお母さんなんですよね。
大切な我が子が第一優先になるだろうし、生活のサイクルも子供中心になります。

私たちセクシャルマイノリティはパートナーの有無に関わらず、自分のために使える時間とお金はある程度自由で、自分より誰かが優先になることの方が少ないんじゃないかなと思います。

自分じゃない誰かを育てる、そこには喜びも苦労も、そして人間として成長する場面がきっとたくさんあるんだと思います。
子供を産んだから偉いとか、親だから人間的にできている、とかそういうことが言いたいんじゃないんです。
ただ、そういった経験ができない自分が少しだけ切なくなるような……。

うまく言葉にはできないけど、赤ちゃんを愛でる一方で、心の片隅にそんな感情もきっとあるんだと思います。

ゲイは夫婦と違って、子供や持ち家、婚姻関係などがないから別れやすい、と聞いたことがあります。
悲しいことに今の私にはそれに反論することができません。

もちろんゲイカップルで何十年も付き合っている人たちもいます。
私も今の彼とずっと付き合っていきたいと思っています。

ただ、身近な夫婦や赤ちゃんに触れて、なんとなくこのまま過ごしていていいのだろうかという漠然とした不安を感じたのも事実です。

同性間の婚姻はまだできないにしても、パートナーシップ制度はあります。
私はいつ結んでもいいと思っているけど、プロポーズをするわけでもないし、きっかけがないことを言い訳に真剣に向き合ってきませんでした。

他にも考えてみると、
・お互いの給料や貯金額を知らない
・このままずっと賃貸でいいのか
・お互いの親のこと
・お墓問題
など、きっとこれ以外にもまだまだ話し合っていないことがたくさんあります。

なんとなく一緒にいられるし、話し合わなくても毎日楽しく過ごせてしまう。
 
でもパートナーになにかあったら?もし親になにかあったら?

いつ来るとも知れないそのときのために、パートナーと将来を考える時間を設けていくこと。
それが二人の関係をより確かなものにしていくんだろうなと思います。

「アラフォーなのにまだその段階?」って思われてしまいそうなのですが、これが現実。
まだなにから手をつけていいかもわからないけど、等身大の自分の記録として今の気持ちをしたためてみました。

なんだか少し暗くなってしまったけど……
そんなときは赤ちゃんまた癒されに行ってきます。

▲擬似家族体験(?)こんな未来があったらなんていう想像も……

書いた人
マッキー恋するファッショニスタ

ファッション好きでとにかくおしゃべり、都内在住、アラフォーゲイ。ゲイ茶の中では恋愛担当かつ癒し系枠。 ここだけの話、実はあの人気BL作家「藍内蒼馬」という噂。 ほかに「マッキーの\ちょっと聴いてよ〜/」というひとり番組も配信中。
https://lit.link/mackypodcast

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