ファイナンシャルプランナーとして活躍されているシュンさん。前編では新卒時代の苦い経験や転職の経緯などをお話いただきました。
後編では、これからのこと、仕事へのモチベーションについてお伺いしています。
まずは3つ目のターニングポイントからです。
「人生というマラソンの給水所」が似合うと言われて
ーシュン
会社もよくそういうふうに謳うんですが、「人生の伴走者としてお客様に寄り添ってください」みたいなふうに言うんですね。僕自身もそこのキーワードに惹かれて、お客様のより良い人生を伴走していくっていう、そういう人になりたいと思って今の仕事に転職を決意したんです。
そんな中で、僕が仕事とは別で活動しているNPO(NPO法人バブリング)があり、そこでは僕のキャラをすごくわかってくれるメンバーが多くて。活動を通して、やっぱりその人の仕事のスタンスとかキャラとかわかるわけなんです。
あるとき「シュンて、人生の伴走者っていうよりは、給水所にいる人みたいなポジションだよね」って言われて(笑)
ーJ
(笑)
ーシュン
ぴったりくっついて走るっていうよりも、スポットスポットで元気づける。そういう感じの人だよねって言われたときに結構はっとして。人生の伴走者ってかっこいい方、僕にとってすごく憧れな感じだったんですが、ずっと相談に乗るとかよりもスポットで情報をお伝えして、向こうが独り立ちして頑張ってもらうみたいな感じの方が自分には合っているなと思いました。
ーJ
適度な距離感も必要なんですね。
ーシュン
今いる立ち位置みたいなものがやっぱ伴走者的なものを求められる。それがちょっと窮屈だなと思ったりとかすることがあって、仕事のやり方を変えていきたいかも、という思いに駆られたのが大体2016年ぐらいでした。
今はどっちかっていうとずっと相談乗ってくださいねみたいな感じになっちゃってますが、それこそお金系インフルエンサーやYouTuberなどサポートの方法は様々あるなと感じています。給水場的なものになるには、最適解はなんだろうかと今も模索しているところです。
ノマドワーカーに憧れて
ーJ
そんな充実したお仕事をされているシュンさんですが、ライフワークバランスについてはどれくらいにしているとかありますか?
ーシュン
仕事4:Podast1:NPO活動1:プライベート4
ですね。
ーJ
内訳の理由は?
ーシュン
仕事においては、やらなければいけないこと自分がやっていきたいこととして時間的比重がある程度割かれるところがありますよね。でも人生の喜びは、気の置けない友達と美味しいご飯食べながら笑い合うっていうのが、もう不動の1位なのでそこも重視したい。
それと同時に、ほぼプライベートでしょっていう感じでもあるんですが、NPOとかポッドキャストの活動も自分にとってすごく大切にしていきたいと思う領域だから、そこもあえて項目として入れさせていただきました。
ーJ
これは理想というより現状という感じでしょうか。
ーシュン
そうですね。今の仕事は個人事業主的な働き方ができるので、自分でお客さんのアポをいくつ取るかなど全部調整できるんです。なので仕事以外の活動を充実させたいっていうときは、仕事量を調整するなどをしています。
昔からノマドワーカーなどの働き方をしてる人の講演に行ったりしていて、時と場所を選ばず働けるような仕事をやっていきたいという思いがありました。ですので、今は僕にとってすごくマッチした働き方ができています。
ーJ
素晴らしいですね。
今後の展望などあれば、教えていただけますか。
ーシュン
今はお金っていう領域において商品サービスを提供していますが、新卒の時から変わらず、人のよりよく生きるっていうことを支援していきたいとう想いはずっとあります。
今でこそウェルビーイングっていう言葉で結構語られますが、お金面に関わらず、人生をよりよく生きるには、他にもいろんな必要な要素がありますよね。その中でも健康はものすごく重要だし、あとやっぱり人との繋がり、コミュニティもすごく重要な要素だと思うんです。
その健康とかコミュニティの部分で、自分が商品サービスを提供できたらいいかもっていう思いはあります。まだ具体的な答えは出てないんが、40代になって、ちょっとそれを模索していきたいなとは思っています。
ーJ
楽しみですね。
最後に、話しておきたいこととして以下の言葉をアンケートに書いてくださいました。WILL(したいこと)
CAN(できること)
MUST(求められていること)
の3つの輪をなるべく重ねていきたい。
こちらについてもお教えてください。
ーシュン
これは前からいろんなキャリア論で語られてる話ですけども、この企画がどちらかといえば、若い人向けみたいな意味合いもあるって聞いたんで、そういった方に自分が前に知ってなるほどと思ったことを伝えていきたいと思って、こちらのトピックを出させていただきました。
この、したいこと、できること、求められていることの三つの円が重なってる領域がまさに天職の領域と言われていて、そこをいかに作っていくことが、人生というか仕事をめっちゃ楽しくさせる重要な考え方だなと思って。僕はこのフレームワークをなるべく意識していきたいなっていうのは20代の頃から思っていることです。
自分が何をしたいのか、WILLの領域がわからないって人も世の中多いと思うのですが、それを見出していくには、いろんな経験するしかないかなと思ってて。僕自身が新卒で入った編集職っていうのは、正直したいことでもなかった。だんだん経験を帯びていくことでCANではあったけど、 WILLではなかったみたいな感じがありました。
そこから、したいことかつできることとして出会ったのが相談業務で、それとお金に関する情報発信をするっていう世の中に求められていることMUSTとの結びつきも感じて、結果的に自分は今三つの円が重なってる領域にいさせてもらえているという感覚があります。
もちろん仕事なので、大変なこととかつらいことはありますが、多少あっても事の土台がこの三つの円が重なっている領域だからこそ、やっていけるなっという感じがあります。
自分の三つの円がそれぞれどうなってるかっていうのは、これを読んでいる方たちに、今一度考えてもらってもいいのかななんていう思いもあって、アンケートに書かさせていただきました。
ーJ
素晴らしいお話ありがとうございます。
ーシュン
もう1個だけいいですか。
ーJ
もう大丈夫です。
ーシュン
・・・・初めてのパターンです。
ーJ
ではみなさんもう少しご辛抱ください。
セクシャリティゆえの仕事へのモチベーション
ーシュン
ゲイというセクシャリティゆえの仕事に対するモチベーションについてなんですが、日頃ちょっと思ってることがありまして。
正直、ゲイの方だと子供を養うとかパートナーを養うとかって必要性がないことが多いと思うんですね。自分が一人で食べていければいいみたいなレベル感があるじゃないですか。そうなったときに、何かそれを卑下するんじゃなくて、そのポジションにいることを最大限謳歌したいなと思っていて、そう思ってる人も既に多いかもしれないんだけど、本当にお一人様がかわいそうとかじゃなくって、だからこんなことができちゃうみたいなのを最大限楽しみたい。
そういう思いがあるので、あんまり今のお仕事を頑張らなきゃとか思いすぎず、気負わず、もっと自由に、いろんなしがらみをとっぱらって考えてもいいんじゃないかなっていうのは、日頃何か仕事に苦労してる、同じゲイの方たちを見て、ちょっと思っていることです。
ーJ
そうですね、本当に辛い時などは肩の力を抜くためにもポジティブにそう思えるといいですよね。
ーシュン
本当に、はい、そう思ってますね。
ーJ
今日はたくさんお話しくださりありがとうございました。
ーシュン
こちらこそありがとうございました。